——画面表示の比較を踏まえて
杨丽亚
上海对外贸易学院外国语言学及应用语言学(商务日语)上海201620
中图分类号:H319文献标识码:A文章编号:41-1413(2011)12-0000-01
情報技術の急激な発展によって、電子商取引は世界中で爆発的なスピードで成長している。これは従来企業の経営方法、ビジネス環境と企業間競争に根本的な変化をもたらしているだけでなく、消費者の消費方式と習慣、支払方法などにも影響を及ぼしている。さらに世界経済の発展にも推進の役割を果たしている。
1990年代、中国も日本もアメリカの後を追って電子商取引を導入した。同じ時期に発展してきたが、現在、市場規模や利用者規模のいずれ見ても中国の電子商取引が日本ほど成熟していないのは明らかである。これはどうしてか、どうすればいいかが中国の電子商取引が避けて通れぬ問題になった。また、世界でもっとも大きな「製造工場」、「消費市場」とも言われる中国では、B2C電子商取引(電子商取引の一種、企業対個人の取引を指す)市場の潜在性は非常に高いといえる。したがって、ここでは、筆者の研究範囲以外の技術面からは比べないことにし、ただ視覚的な角度から中日電子商取引のサイトの画面表示を比較、分析して、中国の電子商取引の発展に対しての示唆がを見つけ出したいと思う。
仮想空間における高度にセルフサービス化されたショッピングを快適且つ安心して利用できるよう、各サイトのシステムと画面表示を洗練化する必要がある。
システムの洗練化は中国、日本ともすでに実現されている。つまり、「操作の省力化」「インタラクション」「パーソナライゼーション」で消費者に便利な操作方法と情報を提供している。それは電子商取引を大衆性から個性化へ転化させつつある。
しかし、中日B2C電子商取引の画面表示はそれぞれの特徴がある。ここで日本の丸井デパート(http://www.0101.co.jp/index.html)と中国の麦考林(http://www.m18.com/)を例に説明しよう。この両者はいずれもリアル店舗を営業していると同時にインターネットショッピングモールを構築した。つまりリアル店舗を兼業している会社である。両社のホームページを比較すると、次のような相違点が分かった。
第一に、丸井デパートより麦考林のホームページは簡潔である。それはなぜかというと、麦考林は主に商品の写真と価格を消費者に知らせているのに対し、丸井は商品そのものの特徴を優先的に紹介しているからである。麦考林のホームページを開くと、まず目に映るのは大きな写真で、そして、明確に表示されている価格である。それは中国人の「物美価廉」(品物が良く値段が安いこと)という伝統的消費観念を利用して消費者を誘導する典型である。
それに対して、丸井のほうは商品の特徴の紹介しかない。例えばシャツの場合、「汗をかいても快適な着心地をキープ」という言葉で特徴簡単に紹介する。この方法は選択権をすべて消費者に任せ、「価格よりも品質、個性を重視する」現代の消費傾向によりふさわしいのではないであろうか。また、丸井のサイトでは価格は表示しておらず、写真も小さくしていることも特徴である。それはモバイルでブラウザすることを考慮に入れているからである。こうすることによって、サイトを開くスピードが速くなり、時間を節約することもできる。
第二に、丸井のページではただ仮想ショッピングモールの商品を表示しているだけでなく、各リアル地方店舗のことも登載されている。例えば、地方店舗のアドレス、営業時間、現在よく売れている商品の情報なども含まれる。そうすると、最寄店舗に気に入った商品があるかどうかが確認できるようになり、間接的に地方店舗の発展を促進できる。また、企業情報、株主の優待制度、IR情報なども一覧に公示される。それは消費者と投資者の信頼感を強めるのに大きく役立つ。一方、麦考林にはリアル支店に関する情報はただアドレスしかない。
第三に、商品の種類、ブランドの種類ともに丸井のほうがずはるかに多い。選択肢が多ければ多いほど消費者の購入可能性も高くなるのではないか。
第四に、画面表示の言葉について、丸井は日本語の外に、中国語、英語、韓国語四カ国の言語選択を提供しているが、麦考林は中国語しかない。四カ国の言語選択肢で取引対象の地域制限を打ち破り、外国の消費者を招くことも可能になる。それは販売市場の拡大にプラスの影響を与えられると思う。
以上の分析から、日本の企業は全世界の消費者を、中国の企業は主に国内の消費者を相手に画面を設けていることが分かった。周知のように、B2C電子商取引は情報技術と通信技術を利用し、伝統的なフェイス·トウ·フェイスの取引方法から離れ、仮想空間で写真と文字で消費者への情報伝達を実現し、取引を完成する取引形態である。画面表示つまりサイト側商品の情報をどのように伝達するかは販売対象を決め、企業の売り上げに深く繋がるといえる。
したがって、中小企業、特に始まったばかりの企業には国内消費者の嗜好、消費習慣などにあわせてサイトを作ることを勧めるが、海外進出を予定する企業は日本企業のサイトを参考にしたほうがいいと思われる。